ノート 一覧

翻訳-CPO 出身のTim CookがApple社CEOになるために採った戦略(1)

翻訳-CPO 出身のTim CookがApple社CEOになるために採った戦略(1)

Andrew Bartolini のブログ "CPO rising"で、8月~9月にApple社のCEO Tim Cook氏について、購買/サプライチェーン領域の経歴をもち、Compaq社のCPOから、Apple社のCEOになった人物として、幾つかの記事が掲載されました。その中で、Apple社のサプライチェーン改革についてサマリーした" The Strategies that Propelled Tim Cook from CPO to CEO”について訳出してみました。 なお、原本については...

記事を読む

翻訳-CPO 出身のTim CookがApple社CEOになるために採った戦略(2)

翻訳-CPO 出身のTim CookがApple社CEOになるために採った戦略(2)

(Part2) 引き続き今日も、Tim CookがApple社で実践することで、彼がSteve Jobsの右腕になる手助けとなった戦略について見ていくことにしよう。1人のChief Procurement officerが、その購買とサプライチェーン領域での成果に基いて、CEOの役割にまで昇りつめたという、とてもクールな基本理由は、それだけで注目に値するものだが、それに加えて、なぜTim CookとApple社に注目しているかの理由を一度振り返っておこう。 1.ビジョナリーのリーダーであ...

記事を読む

Purchasing Must Become Supply Management (1)

Purchasing Must Become Supply Management (1)

Purchasing Must become supply Management Peter Kraljic (Harvard Business Review 1983年9-10月号) 翻訳:寺島 哲史 (第30回購買ネットワーク会を記念して) 多くの企業の購買部門が享受してきた安定した業務のやり方がどんどんと困難になっている。資源の枯渇や原材料の希少化、供給市場での政治的混乱や政府介入、競争の激化、技術変化の加速が、何の驚きも無かった時期を終わらせようとしている。 災害によ...

記事を読む

Purchasing Must Become Supply Management (2)

Purchasing Must Become Supply Management (2)

状況を診断する 供給戦略を必要とする企業であるかどうかは、次の2つの要素に依存している。(1)製品ラインへの付加価値、トータルコストに占める原料比率、収益性への影響度などの観点からの購買の戦略的重要性、(2)供給の希少性、技術および/もしくは 代替材料の進歩の速度、参入障壁、ロジスティックス費用や複雑さ、独占または寡占状態などで測られる供給市場の複雑性である。(図1参照)。 これら2つの変数から企業の状態を評価することによって、トップマネジメントと購買担当のシニアエクゼクティ...

記事を読む

Purchasing Must Become Supply Management (3)

Purchasing Must Become Supply Management (3)

優れたサプライ戦略を立案する 供給の脆弱さを最小化し、発揮しうるバイイングパワーを最大活用するために、いくつかの欧州企業では戦略策定の4段階アプローチをうまく活用している。このアプローチは単純だが効果的なフレームワークであり、市場および自社データを収集し、将来の供給シナリオを予測し、利用可能な購買オプションを識別するとともに、個々の重要部材のサプライ戦略を立案する。 このアプローチでは、まず対象企業の購入品の全てを利益への影響度と供給リスクの観点から分類する。次にこれらの購入品の供給...

記事を読む

Purchasing Must Become Supply Management (4)

Purchasing Must Become Supply Management (4)

サプライヤー製品の独自性:これは、本質的な希少性(ゆえにストラテジック品目や鉱物となっている場合がある)、高い適用技術のレベル(256K RAMチップの生産に必要な)、および/もしくは、R&D水準の高さや設備投資の過大さからの参入障壁と関連するものである。特有サプライヤーしか購入品を提供できない場合、代替供給源もしくは代替サプライヤーが登場したり、サプライヤー間の競争から購入コストが低減する可能性は低い。 年次購入実績量および将来の購入量増加予想:購入量は、購入企業がどのくらいのバ...

記事を読む

Purchasing Must Become Supply Management (5)

Purchasing Must Become Supply Management (5)

第4フェーズ:アクションプラン 3つの戦略的対応策のどれに位置づけられるかによって、購入量、購入価格、サプライヤー選定、代替購入品、在庫方針など購買戦略の個別要素への対応が異なってくる (図5参照)。 短期的には、サプライヤーの強みが購入企業を上回り、多様化戦略を要請されるストラテジック品目に対しては、分散している購入量を単一サプライヤーに集約して購入時の立場を改善するとともに、価格上昇を受け入れ、購入量全てを賄う一元的な購入契約を結ぶべきである。その上で、単一購入先に依存...

記事を読む

Purchasing Must Become Supply Management (6)

Purchasing Must Become Supply Management (6)

米国のある電子機器メーカーは、鋳造品を重要ストラテジック品目に分類し、自社の年間購入量および鋳造品のタイプ別の調達複雑性の2つの観点から自社要求を体系的に分析した。この企業は、代替シナリオを比較しつつ、鋳物工場を1つ1つについて、サプライヤー候補とした場合の能力がどうかの評価をし、判断していった。このようにしてできた社外サプライヤーの新しい組み合わせは、5~15%の支出削減を生み出し、コスト競争力を大幅に改善した。 ある多国籍化学メーカーは、現行の原料供給源に関するリスクを削減するために、購買...

記事を読む

Purchasing Must Become Supply Management (7)

Purchasing Must Become Supply Management (7)

情報システムによる支援 戦略的購買管理を推進するには不完全もしくは不十分な事業計画や事業目的情報しか、購買部門が入手できていない場合があまりにも多い。購買部門担当のエグゼクティブは、主要業容拡大や投資プロジェクト、さらには月次の生産予定などは伝達しているのが常である。しかし、購買部門が価格交渉、納入予定の変更、定期的な需要変動に対応した新材料在庫量の調整を行うに不可欠なのは、短中期の需要変動のような直近3~6か月の業務情報なのだが、これらが十分に伝わっていない場合がある。 これらのデー...

記事を読む

Purchasing Must Become Supply Management (8)

Purchasing Must Become Supply Management (8)

(HBR誌による記事紹介) 効果的な購買管理の実現は一足飛びにできるものではない。実現途上にある多くの障害を克服しなければならない。しかし、実現成果はその努力に十分に見合ったものとなる。「いつもの購買」の態度は、競争相手に対して企業を脆弱にすることにつながる。しかし、購買領域での戦略的な配慮を強め、柔軟性を向上させ、自発的企業家精神を強化するならば、供給の安全性を改善するとともに、同業他社よりも低いコストを実現できるのである。 多くの企業では、購買は、おそらくは他の業務機能以上に、ル...

記事を読む

1 2