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コロナ禍はサプライチェーンに焦点を当て強化改善が行われたが、それを継続していけるかの分岐点が今まさに到来-Mckinsey (2021-11-27)

コンサルティング会社のマッキンゼーが、コロナ真っ最中の2020年5月から1年を経て、サプライチェーンはどう強化され、さらにどんな課題を残しているかを調査結果から概観し、この強化を継続するか手綱を緩めるかは、今が分岐点と警鐘を鳴らす論考を発表しました。

論考では、1年間での変化点と課題を以下のようにあげています。

2020年の必要性を把握している段階から、2021年には在庫積み増し、供給拠点の多様化、供給と生産のネットワークの現地化/地域化の複合策で検討が進んでいた。実際には、製品在庫積み増しの傾向が強く、調達先複数化、サプライチェーン在庫の積み増しの順(図1)。

回答者の95%は正規のサプライチェーンリスク管理のプロセスを有し、かつ59%がリスク管理の新技法を導入。サプライヤーリスクの積極的監視が主な対策だが、半分はTier1どまり。その先まで監視範囲が及べていないのが実情(図2)。

サプライチェーンプランニング業務にコロナ禍のリモート環境でもうまく対応できたのは58%。対応できた企業は、先進的デジタル分析ツールがうまく活用していた。分析ツール・手法導入は、業界差はあるが、今後も進む予定(図3)。

昨年は及び腰の業界であっても、全業界で想定以上にサプライチェーンプロセスのデジタル化投資が進んだ。建設業を除き、今後も投資予定(図4)。ただしリスクモニタリングへの投資が少ない(39%の企業しか取り組んでいない)ことが懸念される(図5)。

デジタル化人材の不足はさらに悪化。社内に十分なデジタル人材がいると答えた企業は1年前も10%だったが、さらに大幅に減少し、わずか1%となった(図6)。

コロナ禍でサプライチェーンにスポットライトが当たり、この1年間で新しい働き方への効果的な適応、在庫の増強、デジタルおよびリスク管理能力の強化など、パンデミックの課題に対応するために断固とした行動が、経営トップの強い危惧とともに行われた。しかしコロナ後が見えてきた今、まだ脆弱で課題もあるサプライチェーン強化がこのまま進むのか、後退してしまうのかの行動の変曲点/分岐点が来ている。

参考)
Why the job isn't done on post-Covid supply resilience-Supply Management(CIPS)(2021年11月23日)
https://www.cips.org/supply-management/news/2021/november/why-the-job-isnt-done-on-post-covid-supply-resilience/