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コロナ禍で注目度を上げた購買部門が、コロナ後にやってはいけない5つの「べからず」事項-GEP (2021-03-31)

英国の購買団体CIPS(Supply Managemet)が、購買コンサル&アウトソーシング会社GEP社ののコンサルティング部門VPが示す、コロナ後の購買業務での「べからず」事項の5つを取り上げました。

GEP社VPのムディット・クマール氏は、コロナ禍で購買・サプライチェーン領域に注目が集まっている今こそ、ここで"へま"をしてはならない、特に次の5つは「べからず」だと示しています。
そしてざっくりと見てみても、なんとなく"腹落ちする"ところもある内容とは思いませんか?

ムディット・クマール氏があげる、5つの「べからず」は以下になります。

1. 所属企業の戦略的ビジョンや目標(従来よりもっと広範囲に捉えること)に一致しない活動を行うべからず

(Not aligning with the company’s broader strategic vision and goals)

2.所属企業の敏捷さ(アジリティ)のブレーキになって、事業の邪魔をすべからず
(Reducing the company’s agility and hampering business)

3.経営トップには成果でアピールしろ、調達業務の専門用語でトップを煙に巻くべからず
(「よくわからないけど、君たちなりに適当にやっていてよ(by経営トップ)」...とかに陥らないように
(Turning off the C-suite)

4.官僚主義を強化するとともに、過大な約束(コミット)をした挙げ句、達成できなかったになるべからず
(Overpromising and under delivering while increasing bureaucracy)

5. 業務を変えることなく、都合の良いデジタル化ができると思うべからず
(Messing up automation)

私も、なかなかに面白い、しかし「もっともだ」と頷いてしまうような5つの指摘事項と思いました。
ただしここでちょっと注目しておくべきなのは、いわゆる戦略系コンサル会社ではなく、システムツール提供ベンダーが、次回のJaggaer社を含めて「企業の方向性」とか「ビジネス貢献」とか言い出してきている点です。

購買業務において業務工数やお金の流れが集中するのは、日常的な見積取得とか発注とかです。その領域にツールを売り込むことで、システムツール提供ベンダーは"儲けて"きました。その"儲けの源泉"を離れるような発言が多くなってきた"風向きの変化"には留意が必要かもしれません。