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景気後退期に新コロナ禍は購買へのコスト削減期待を強める、コスト削減は利益に直結ー日本経済新聞 (2020-09-15)

アベノミクスの好況期が終り、2018年秋から景気後退期に入ったことに加えて、新コロナ禍で企業業績が大幅に悪化している状況下、アベノミクスの振り返りと、さらなるコスト削減への取り組み状況を取り上げた記事が日本経済新聞に掲載されました。

9月11日の「上場企業、アベノミクスで利益2倍 トヨタは1兆円超増」では、2012年からアベノミクス(主に異次元金融緩和と財政出動による需要創出)により企業の売上が拡大するとともに、企業自体も固定費削減(非正規社員への労働力構成変更や設備投資抑制)により、過去最高益を生み出したことが、整理されてています。

しかし景気後退に加えて、新コロナ禍の急速な業績悪化により、変動費の削減にも目が向いてきている状況が、9月4日の「主要21社、コスト1.2兆円削減 利益率1~2%押し上げ」から読み取れるように思います。
売上増よりもコスト削減の方が利益確保に効果がありますが、それに加えて変動費となれば、いよいよ購買部門の出番となってきます(一方で固定費では、より大きな経営スキームで決してしまうなど、購買部門の手中にできない場合が多々あります)。

この記事では、2020年度道理化計画を明らかにした大手21社を集計したところ、営業利益率を1~2ポイント押し上げる計画になっているとのこと。その項目の中には、変動費部分も散見されます。

しばらくの間、我々は好況に慣れ親しんできましたが、その振り返りや背景整理を行い、今後に向けて、頭の中を整理しておくのも良いかと思われます。

参考)
上場企業、アベノミクスで利益2倍 トヨタは1兆円超増-日本経済新聞(2020年9月11日)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO63558480Y0A900C2DTA000/