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日本政府、内閣官房に情報システム調達の予算要求から執行までを一元化=経費削減狙う-時事通信社 (2019-02-18)

昨年12月に日本政府のIT調達改善により、年間1,500憶円(約3割)の削減余地があることが、日本経済新聞で報道されましたが、その具体案が「政府情報システムに係る予算・調達の改革について」として、2月15日の第3回デジタル・ガバメント閣僚会議で話し合われています。

現在の状況については、課題を以下の言うに整理しています。
・予算: 各省縦割りで共用・集約ができていないうえに、重複要求、重複投資が発生。
・調達#1:各省バラバラ調達でクラウドなどでのスケールメリットが効かず、システムやデータの標準化も進まない。さらに統一的なセキュリティ確保にも課題。
・調達#2:一社応札で競争原理が十分に機能せず、最新の技術動向や開発手法の導入が進んでいない。
・人材・体制#1:各省庁では調達能力がバラバラ(経験を積む機会が不十分)。蓄積・横展開を継続的にできる体制がない。
・人材・体制#2: 最先端の知識・技術を活用できる人材や仕組みがなく、最新デジタル化に対応できていない。

そのうえで、内閣官房(政府CIOを中心とするIT室)で政府の情報システム調達の予算の要求から執行までを一元管理することで、年間4000億円程度の情報システム運用費を2021年度をめどに3割減らす目標としています。

なお、政府の課題は規模の違いはありますが、民間企業でも参考になるかと思われます。
(専門部署がなく、各省庁がバラバラで...というのは、統計不祥事とも共通性があるような気がします)

参考)
デジタル・ガバメント閣僚会議(第3回) 議事次第-上記の課題と実現方向性はこの資料の3ページを要約
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/dgov/dai3/gijisidai.html
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/dgov/dai3/siryou2.pdf

政府、IT調達を内閣官房に一元化して3割コスト削減、2019年にも-日本経済新聞 (2018年12月19日)
https://www.facebook.com/itscobuy/posts/2206643896033509