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購買の仕事がとうとう消え始める、アクセンチュアが購買業務のロボット型自動化ツールを正式外販へ-Bloomberg他 (2019-02-01)

1月29日にアクセンチュアが発表したツール「SynOps」の具体事例として、「発注、請求書作成。契約と請求の内容照合、照合エラー時の訂正やサプライヤーへのメール通知」などができるとの、事業責任者Debbie Polishook氏のインタビュー記事がBloombergに掲載されました。

SynOpsは、プロセス自動化ツール、RPAと呼ばれる類のもので、既にアクセンチュアの業務プロセスアウトソーシング事業(Accenture Operations)で社内適用し、4万人の自社スタッフの業務担当内容の変更に寄与した(仕事が機械化され、別の業務担当に異動したできた)とのこと。
そして、その業務領域として、財務、会計、マーケティングとともに、購買が対象にあがっています。

SynOpsの開発には5年間を有し、社内適用事例の他、すでに100社のアクセンチュア顧客がSynOpsを購買業務に利用しているとのこと(購買業務領域での社外適用が一番多そうです)。また、導入先はアクセンチュアがツール内に蓄えた業務ルールに加えて、自社独自ルールも追加できることも述べられています。

アクセンチュアの発表資料では、購買領域への適用事例が以下のように紹介されています。
「利益率の低さに悩んでいた、ある食品・飲料の多国籍企業はAynOpsを購買業務に適用した。SynOpsのデジタルツールの特長から、情報およびプロセスの厳密さ、エンドツーエンドのトランザクションの透明性などの効果が上がり、マネジメントの意思決定に有効なグローバルの支出可視化も図れた。さらに効率性、生産性の向上は、間接材コストを数百万ドル節減する成果になった。そしてSynOpsのインテリジェントモデルは、全体では3千万ドル(15%の支出削減相当)の効果を生み出した。」

PPAでの購買領域適用事例がほとんど語られず、かつ新興のRPAツールには不安も覚えるところでしたが、購買業務に精通するアクセンチュアが実績あるツールとして出してきたことで、かなり局面が変わりそうに思います。

参考)
Accenture to Sell Software That Helped It Cut 40,000 Jobs-Supply Chain Brain
https://www.supplychainbrain.com/articles/29295-accenture-to-sell-software-that-helped-it-cut-40000-jobs

Accenture Launches SynOps, a Human-Machine Operating Engine Designed to Help Enterprises Achieve Sustainable Competitive Advantage-Accenture
https://newsroom.accenture.com/news/accenture-launches-synops-a-human-machine-operating-engine-designed-to-help-enterprises-achieve-sustainable-competitive-advantage.htm