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鉱物資源のすべてで倫理的調達強化? LMEが銅にも監査を要求、日経は価格押上げ懸念を指摘-ブルームバーグ、日本経済新聞 (2018-08-18)

18日の日本経済新聞が「市場、ESG対策急ぐ 原料調達、社会的責任に配慮 価格押し上げ要因に」 というタイトルで、鉱物資源材料に対する環境・人権対策について報じています。一方で、ブルームバーグは、LMEが銅についても第3者監査を要求していると報じました。

日経新聞の記事の概要は以下。

・先進地の欧州ではロンドンの取引所が企業に調達網把握や環境対策を求めている。

・コバルトについては、LMEが4月人権問題(児童労働など)があるを供給する業者との取引停止を表明。
 現在、そのための調達ガイドラインを策定中とみられる。
・金については、ロンドン現物市場(ロコ・ロンドン)が、精錬業者に水の使用や二酸化炭素の排出状況、環境汚染防止の報告を求める方針を表明。

一方、ブルームバーグは8月16日、LMEがコンゴ民主共和国(DRC) 算出の銅に対して、児童労働、汚職、紛争資金に関係がないことを証明する第3者機関の監査を要求し始めたことを報じました。
なお、内部文書では、コンゴ産以外の銅にも、監査を要求するとしているとのこと。

監査未完了サプライヤーは取引から排除する狙いとし、制度に関する業界の意見を募っているところと、記事はしています。制度が予定する監査完了期限は2020年。
また監査対象範囲は、コンゴ産の銅を精錬している隣国ザンビアの精錬所にも及ぶとしています。

参考)
Congo Copper Faces Increased LME Scrutiny With Audits - Bloomberg (2018年8月16日)
https://www.bloomberg.com/news/articles/2018-08-16/congo-copper-is-said-to-face-increased-lme-scrutiny-with-audits

LME to strengthen scrutiny of DRC-sourced cobalt-Financial Times (2018年7月2日)
https://www.ft.com/content/efe02b92-7b7f-11e8-8e67-1e1a0846c475