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トヨタ、小型車生産改革 事前に造る順決め部品在庫減-日経産業新聞 (2017-06-30)

本日の日経産業新聞1面と3面で、トヨタ自動車東日本が小型車生産での「順序生産・順序納入」方式の本格導入を進め、部品在庫の圧縮を進めることが報じられています。さらに今後はフランスの小型車工場にも展開予定とのこと。

概要は以下。

・「順序生産・順序納入」方式を岩手県の工場で試験的に実施したところ効果があったため、宮城県の工場も含めて本格導入する。

・「順序生産・順序納入」方式では、組み立て開始4日ほど前に、どの車種のどの色がどの順番で完成車の生産ラインに並ぶかを確定し、サプライヤーに通知。サプライヤーがこの順番に沿って部品を生産、納入する。

・従来は、直前に順番を入れ替える場合があった。このため実際は2時間ほど前に順番を最終確定させ、近隣のサプライヤーに部品を納入してもらっていた。

・「順序生産・順序納入」方式は、納入品目があらかじめ決まっているため、サプライヤー側が余分な在庫を持つ必要がなくなる。トヨタの車両工場でもラインに流れる順番に部品を並べる工程を省くことができ、その分スペースを大幅に減らせる。岩手では一部の部品で、サプライヤーの在庫用スペースを9割削減でき、車両生産工場でも部品を並べるスペースを6割減らせた。

・東北に完成車工場を持つのはトヨタだけであり、地場サプライヤーの取引先もトヨタに限られるケースが多いため、「順序生産・順序納入」方式を導入しやすい側面もあった。