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富士通ヨーロッパでの購買改革をどう進めたか、実施したCPOにインタビュー-Spend Metters UK (2017-01-26)

ここ数年間進めてきた購買改革プログラムについて、富士通の欧米地区CPOのClive Rees氏に、特に人材開発と社内ステークホルダー連携について、インタビューした記事が、2日間に分けてSpend Matters UKに掲載されました。

そのサマリーは以下。

・2014年に富士通に入社したClive Rees氏は、2015年後半に富士通の欧州地区CPOになり、2016年に米国も担当するようになった。約150人のチームを率い、年間約30億ドルの支出を管理している。最近は、国別に設置されていた購買組織を欧州統合組織とすることに取り組んでいる。

・彼の欧州購買機能は、日本本社と調達ボリュームを統合するなどの連携を取りつつ、コスト、リスク管理、責任ある調達、プロフェッショナルサービス、入札サポート、サプライヤーからの価値創出の6つの重点領域に取り組んでいる...がこの方式は特に珍しいものではない。では、どのような改革が行われたのか...

・Rees氏いわく、「ビジネスにおける調達の認識を変えようとして変革を進めてきた。要求元から受け身で仕事を請けるだけでなく、職位の高い社員と共に自信を持って仕事ができる調達担当ビジネスマンになってもらうことを目的とした」

・そこで、「購買スタッフの価値を高める」ことを狙いとして、人材、スキル、組織文化に重点を置いてきた。“passport to procure”という社内教育プログラムを導入した。

・また、スタッフとCPOとの会話を積極促進し、それによって物事に挑戦する自信を付けさせた。このようにして、購買スタッフの受け身で消極的な姿勢の改革に当たった。

・同時に、欧州地区にいる300人を下らない要求元の社員に、購買の業務内容、要求元をどのように支援できるのかを伝えるとともに、少なくとも6週間に1回の頻度で購買との仕事状況を確認するようにした。

・「クライアントマッピング手法」として、購買担当者ごとにその相手となる要求元社員を明確に定義し、購買担当者をビジネス現場に引っ張り出した。購買担当者は、相手がどのような人で、どのようなビジネス目標を相手が持っているかを理解して事に当たらなければならなくなった。

・購買スタッフは信頼されるアドバイザーとして情報や知見を提供し、かつ品目カテゴリの調達計画は要求元と共有されるようになり、このやり方への期待が高まってきているが、変転するニーズを満たすためにはさらに柔軟で積極的になりたい。

・私たちがスタッフにより多くを求めるならば支援と励ましが不可欠。それで自分に自信を持ってほしい。

・このプログラムからの教訓は、
-組織文化を変革する際のキーポイントはスピードと敏捷さ。今日のビジネススピードに対応して、購買業務のせいかも上げなければならない
-文化変革という1つの目標に対しても、それに必要なアプローチは個人ごとに違う
-購買スタッフも業務部門との会話に不可欠なもの-数字、市場、顧客の知識は不可欠

(Part2のURLは以下)
http://spendmatters.com/uk/fujitsu-procurement-transformation-story-part-2/