Blog"   調達購買関連 最新トピックス
各国政府(公共)調達のベンチマークレポート2016 (2016-01-19)

先程のアップルと一緒にして「2015年後半の振り返り」っていう題でブログ記事を書こうとして、書いてみたら面白みがなく、破綻したトピックの1つです (やっぱ地味ですよね...反省)
======
貿易円滑化協定(FTA)とは、税関手続を含む貿易に関係する手続を簡素化し、物流迅速化と貿易コスト低減を目指すWTO協定の1つです。20年にも及ぶ協議の末、2014年11月に採択され、2015年12月16日現在、日本を始めとする63カ国が受諾しました。ただし、貿易円滑化協定の発効には、WTO参加163カ国の3分の2(109カ国)の受諾が必要なため、もう少し時間がかかる見込みです。なお、この協定の効果として、15%前後のコスト削減が見込まれるとのことです。
ただしルールは作ったけれど、その状況を見える化しないことには状況が分からないではないか、ということで、状況の定量化レポートが発表されました。定量化の対象は、政府などの公共調達を対象としています(穿った見方をすると、放っておいたら円滑化が進まないのが公共調達だと思います、民間はそれなりに進んでいくと重いますので)。
なお、政府(公共)調達は、発展途上国では政府予算の50%、先進国でも29%に達し、かつこの10年間で10倍も拡大してきているとのことです。各国のGDPの10~15%という説もあるようです。
前書きが長くなりましたが、このような背景から、2015年秋に「政府(公共)調達のベンチマーク(Benchmarking Public Procurement 2016)」レポートが、77カ国のデータを集めて発行されました。(なお、残念ながら、今回は、日本やドイツといった含まれていない主要国があります)。
以下の区分で、各国の政府(公共)調達の状況を数値化しています。
評価テーマ1: 政府(公共)調達ライフサイクル
・入札準備(Preparing bids)
・入札 (Submitting bids)
・入札評価 (Evaluating bids)
・落札者決定・契約締結 (Awarding and execute the contract)
評価テーマ2: 苦情処理・報告メカニズム
・苦情処理・報告メカニズムの有効性
(Availability of complaint and reporting mechanism)
・第一次審査プロセス (First-tier review process)
・第二次審査プロセス (Second-tier review process)

内容を見ていくと、以外に成績がよい途上国があったり、成績が悪い先進国があったりと、興味深いデータになっているように思えました。
あくまでも推測ですが、政府調達の状況が、民間にも反映されているところもあるのかなとも思いました。

各国政府(公共)調達のベンチマークレポート2016 #COBUY http://bpp.worldbank.org/reports先程のアップルと一緒にして「2015年後半の振り返り」っていう題でブログ記事を書こうとして、書いてみたら...

Posted by It's購買系 on 2016年1月18日